ピリ辛留学ゲスト講師インタビュー | 井上 京さん
今までにない本当の「英語づけ」を体験
私は小学校の頃、父の仕事の関係でアメリカに4年半ほど住んでいました。現地の小学校にも通っていましたので、英語の基礎に関してはその時に自然と覚えることができたと思います。帰国後は、中学から帰国子女受け入れ専門校に入学しました。そこでは周りの生徒の英語力もかなり高かったため、私も高校3年生までなんとか英語力を維持することができました。
しかし、大学に入ると急に、一般教養中心のゆっくりペースの授業になり、自分でも英語力がかなり低下していることに気付いたのです。
そしてその状態から抜け出すためにも、大学3回生の時にメルボルン大学で1年間の交換留学をすることを決意し、オーストラリアに渡りました。
オーストラリアでは何もかもが私にとって初めての出来事ばかり。いくら英語に慣れているとはいっても、大学の生徒が何千人といる中、日本人留学生はたったの5人。今までにない本当の「英語づけ生活」にどっぷりつかることになりました。
そのうえ、オーストラリアの大学は本当に“勉強”をしたい人たちが集まる場所で、論文、宿題、プレゼンテーションの数々、とにかく毎日が勉強です。授業では、ひとつ議題があれば熱い議論が始まり、現地の学生やアメリカ人の学生がどんどん発言していく中で私はしょんぼり大人しくなってしまっていたのです。「このままではいけない。」そう思った私は「せっかくの学生だから、この際勉強してやろう!」と心機一転いろんな分野の勉強をしました。あの時は「勉強が趣味」と言えるくらい勉強していましたね。
その甲斐あって、1年後日本に帰る時はいつの間にか、英語で発言することも英語で論文を書くことも難なくこなせるようになっていました。
日本語と英語どちらも活かせる仕事がしたい
オーストラリアから帰国し、大学卒業後は日本で就職しました。しかし、「海外にもう一度住みたい」「海外で仕事がしてみたい」という気持ちはずっと持ち続け、社会人として3年間働いた後、英語圏の国の中で訪れたことのなかったニュージーランドにワーキングホリデーで渡航しました。
到着後はすぐに就職活動に励み、販売・接客・受付営業などの職種に絞り、次々と履歴書を送りました。私がこだわったのは、ニュージーランドの企業でありながら、「日本人のお客様に接する仕事」、そして「自分の母国語である日本語と英語のどちらも活かせる仕事」の両方を満たしていること。面接に合格したいくつかの企業のトライアルで働きましたが、
「日本語の話せる自分がいるからこそ、お客様が来てくれる」というような仕事ではなかったため、働きながらもあきらめずに就職活動を続けました。
そして、KVB Kunlun 社のトライアルで「この会社なら自分を活かせるかもしれない」と思い、KVBで正式に働き始めることに決めたのです。
多国籍のお客様に対応できるカスタマーサービスを
私が勤務するオークランドは本店で、支店がメルボルン・シドニー・香港にあります。オークランドでは50人のスタッフが1フロアで働き、CEOはニュージーランド人、ディレクターは南アフリカ人、他のスタッフの国籍はマレーシア、香港、シンガポール、中国など様々です。日本人とニュージーランド人が「中国語」で会話をするなど、バイリンガルスタッフが多い会社ならではのユニークさがあります。
現在私はJapanese Team Supervisorとしてチームを統括する傍ら、カスタマーサービスの責任者でもあります。
弊社をご利用されるお客様の国籍は様々で、それぞれの文化によりスタッフに求めるカスタマーサービスもまったく違います。日本のカスタマーサービスのレベルはとても高く、他の国籍のスタッフにも日本のレベルを理解してもらうために、定期的にトレーニングを行っています。どの国籍のスタッフでも、全ての国籍のお客様に合わせて対応できるよう訓練しています。
なぜなら、小さな顧客層から始まった弊社の日本部門が今は多くの方に認知、ご利用頂いているのは私たちが「信頼のおけるサービス」を常に提供していたからだと信じているからです。今後も、その築き上げた信頼関係を大切にし、さらなる発展を目指して頑張っていきたいと思っています。
オークランドの魅力
オークランドは週末にいろんな音楽イベントやカルチャーフェスティバルなどがあるので、いつも参加して楽しんでいます。無料ですしね^^海も近いし山も近いし、ニュージーランドは知れば知るほど好きになります。多民族で人種が多く、違う文化が知れる面白さもオークランドの魅力だと思います。また、夫がニュージーランド出身で、家族や親戚が北島の各地に住んでいるので、長期休暇の度に遊びに行っています。それも楽しみの一つですね。
留学を考えている女性のみなさまへ
20代、30代の年齢になると、ご家族との関係やいろんな社会的プレッシャーがある方も多いと思います。私も両親にいろんなことで反対された経験があります。でも最後は私の気持ちを受け入れてくれて、今は本当に応援してくれています。
結局は、自分自身の人生なので自分が「こうしたい」と思う気持ちを大切にすることが大事だと思います。自分が「したいこと」、例えそれが具体的ではなくても「自分のこういうところを活かしたい」という気持ちがあるならば諦めず貪欲に、それにこだわってみても良いと思います。
そして、目標に向かう過程で「自分はやっぱり・・・」と諦めたりくじけたりして、それで終わってしまう人が中にはいるかもしれません。でも、「失敗は成功のもと」「やり直しは何度でもできる」のだから、まずはひとつのことを到達するまでは諦めず、くじけず、最後まで頑張ってほしいです。
自分のやりたいことができているということが、一番“自分の幸せ”につながります。自分の気持ちを大切に頑張ってください。
モチベーションアップ講演 「自分が求める仕事」にこだわり続け、活躍の場を見つけることができた京さん。モチベーションアップ講演では“就職活動のコツ”“面接合格の秘訣”や、“ニュージーランドの企業で働く面白さ”“裏話”などをお話していただきます。 努力の結果、充実した人生を歩んでいる素敵な女性から、ためになるお話をたくさん聞いて、どんどん自分のモチベーションをあげていきましょう! |