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ピリ辛留学レポート
3月22日
今日はニュージーランドで幅広く活躍されている坂名由希子さんからお話を伺いました。
坂名さんは、現在フリーランスでテレビレポーター、CM製作アシスタント、モデルなど様々な仕事をされています。レポーターを担当するケーブルテレビ番組「Welcome to NZ」は九州南部で放映されていて、ニュージーランドの食・文化・歴史・アクティビティなどニュージーランドに関する様々な情報を紹介しています。坂名さんはレポーターの仕事に加え、カメラマンと一緒に取材先や撮影内容等企画も担当するそうです。ニュージーランド国内に於いては女性誌「SHE」新年号のカレンダーにモデルとして登場。他にもAuckland Regional Councilポスター, ヘアケア商品シュワルツコフのショーモデルとしても参加しました。
そんな坂名さんもニュージーランドに来た時は現在のように英語が話せなかったそうです。オークランドの語学学校で英語を学んでいた時、3週間の休暇を取る日本人カウンセラーの代理を頼まれ仕事を始めます。カウンセラー代理を勤めていた期間中、語学学校の取引先であった翻訳会社の社長からスカウトを受けアジア言語翻訳コーディネーターとして働くことになりました。『アジア言語のうち中国語、韓国語、日本語のいずれかが母国語で、かつ英語が話せ、そして完璧でなくとも母国語以外の言語に多少なりとも理解のある人材』を探していたそうで、日本語が母国語であり、韓国語の読み書きと少しの会話を学生時代に独学で学んだ事がポジションに選ばれた理由だそうです。
しかし、英語がまだ十分に話せない状態での仕事スタート。初年度や2年目は英語が思うように理解できない自分への苛立ち、NZの文化や習慣へのとまどいなど、ストレスでいっぱいだったそう。そんな中で、なんとか英語を覚えようととにかく現地の人と話す努力をしたそうです。文法に誤りがあろうが動詞が2つ重なっていようが、間違いを恐れず積極的に話しかけました。ニュージーランドの職場は日本ほど上下関係を気にする必要もなくお客様ともフレンドリーに接することができるため、誰に対してもためらいなく気軽に話しかけることができたそうです。そうして少しずつ実践で英語を修得した坂名さんは、会社でも自分の地位を確立し、自信を持ってお客様の接客もできるようになりました。
4年間の勤務後、2005年に永住権も取得した坂名さん。永住権取得を人生の転機と見出した坂名さんは、様々な可能性にチャレンジできる「フリーランス」の道を選びます。フリーランスというものは、仕事の選択の幅が広がり時間を有効に使える反面、フルタイムの仕事に比べ経済的に不安定になり仕事への保障がなくなります。それでも、坂名さんは言います。 「この先もし思うように仕事がなかったとしても、空いている時間を有功に利用して勉強に情熱を注いだり、新しい趣味に挑戦したり、はたまた長期の旅行に出かけたりと、自分に対してプラスとなる時間に当てればいいのです」。 いろんなことに挑戦し続ける坂名さんらしい言葉です。
「日本にいると、人目を気にしたり世間体に囚われたりといった厄介なしがらみや枠があります。とりわけ私たち女性には「結婚適齢期」が存在し、適齢期を過ぎる事はまるで悪であるかのような扱いを公然と受けます。私は、そういった価値観を気にしないし、自分自身そういった環境にそぐわない気がするんです。私の考えは『年齢や他人なんて気にせずに、今生きている瞬間を大事にして、自分の気持ちに正直に理想の人生を自らの足で構築していけばよい』と思っています」。
そう語る坂名さんが今目指しているのは、ニュージーランドに住んでいる日本人として、より日本人の活躍をメディアに訴え、ニュージーランド人に日本の文化を正しく伝えていきたいということ。ニュージーランドで自分ができることを積極的に取り組んでいきたいと話してくれました。
坂名さんのご活躍をこれからも応援していきたいと思います。 最後に、坂名さんからメッセージを頂きました。
留学したい女性へのメッセージ 私はフリーランスになってまだ日が浅いため、今がまさに出発点だと考えています。そういう意味では今から留学したいと考えられている方と同じ立場であり、何もないところからのスタートです。 私の場合、年齢を気にしたり新しいことを恐れたりせずに、常に自分の気持ちに正直に、やりたいことに向かって進んでいきたいと思っています。 30歳を超えてから留学したっていいし、ワーホリを体験してみたかったらビザとチケットを手配して出発してみればいい。他人から受ける「視線」に恐れないで欲しいと思います。留学に関しても「今さら留学してどうするの?英語を学んで何になるの?」と批判的な人がいても、あなたが決める人生です。留学してどうする、どう生きるかは自分次第です。他人の意見に流されたがために、のちのちアクションを起こせなかった過去の自分に悔しい思いをするのなんてもったいない生き方と思います。やらなくて後悔するより、やって後悔したほうがいいですよね。 |